豊中の大人の矯正治療:CTレントゲンが必要な理由とリスク管理
大人になってから始める矯正は、子供とは何が違うのでしょうか?
大きな違いは「骨の成長がほぼ終了していること」と「骨が硬く、変化しにくいこと」です。
成長期のお子様では、あごの骨の成長や適応を踏まえた治療計画が可能ですが、成人の場合は現在の骨の状態を前提に、骨の範囲内で無理のない位置に歯を配置する設計が必要になります。
そのため当院では、通常のレントゲンだけでなく、CT(三次元的な立体画像)による診断を成人矯正では基本としています。
二次元レントゲンでは分からない「骨の薄い部分」を把握する
一般的なレントゲンは平面的な画像であり、骨の厚みや奥行き方向の情報には限界があります。歯の位置関係は分かっても、「その歯の外側・内側にどれくらいの骨が残っているか」までは詳細に評価できません。

同じ症例にCT情報を重ねてみると、赤い範囲に骨が非常に薄い部分が存在していることが分かります。

このような情報がないまま強い力で歯を動かすと、骨の外側へ押し出されやすくなり、歯根の周囲の骨がさらに薄くなったり、歯根が短くなる(歯根吸収)のリスクが高まります。
成人矯正では、「どこからどこまでが安全な骨の範囲か」を事前に把握したうえで設計することが重要です。CTはそのための客観的なデータを提供します。
矯正力のかけ方の違い:1ヶ月調整と1週間交換
地図にあたる情報(CT)があっても、そこにどのような強さと頻度で力をかけるかによって、歯や骨への負担は変わります。こむら矯正歯科がマウスピース矯正(インビザライン)を重視する理由は、見た目だけではなく、力の設計を細かく分割しやすいことにあります。
- ワイヤー矯正(1ヶ月に1回の調整が多い):
調整のタイミングで、次の来院までの期間を見越した力を一度に加えます。適切に管理されていれば標準的な治療方法ですが、初期に比較的強い力が集中しやすく、移動距離が大きい部位では歯や骨への負担が増える可能性があります。 - マウスピース矯正(1週間前後での交換が多い):
1枚ごとの移動量を小さく設定し、複数ステップに分けて歯を動かす設計ができます。各ステップで加わる力を比較的コントロールしやすく、予定通りに動いていない場合はマウスピースが浮いてくることで異常が分かりやすくなります。
その時点で計画の見直しや追加のアライナー作成を行うことで、過度な負荷が継続することを避けやすい仕組みになっています。
CTで骨の状態と許容範囲を把握し、その情報をもとにマウスピースで力の大きさと段階を設計する。
これが、当院が大人の矯正治療を行ううえでの安全管理の基本的な考え方です。

よくあるご質問(FAQ)
Q. 他院で「CTは不要」と言われましたが、本当に必要ですか?
当院では、「推測ではなく、三次元データに基づいた診断」を大切にしています。特に大きな歯の移動が必要なケースや、歯周組織の状態に配慮が必要なケースでは、CTによる診断を行ったうえで治療計画を立てる方針です。
Q. CT撮影には追加料金がかかりますか?
Q. 40代・50代でも矯正は可能ですか?
年齢よりも、現在の歯ぐきや骨の状態が重要です。そのため、CTや歯周検査を含めた精密な診断を行い、無理のない範囲でゆっくりと移動させる設計を行うことが大切です。
マウスピース矯正の鍵は「診断」と「設計」
従来のワイヤー矯正では、歯を並べるスペースを確保するために小臼歯を抜歯する(便宜抜歯)方法が選択されることが少なくありませんでした。
一方で、CTで骨の厚みや歯根の位置を確認し、マウスピースで移動量や方向を細かく管理することで、条件によっては非抜歯で治療が検討できる症例もあります。(※すべての方に適用できるわけではありません。)

こむら矯正歯科では、その方の本来の歯並びと骨格のバランスを尊重することを大切にしています。健康な歯をできるだけ残し、骨の状態と長期的な安定性を考えたうえで、マウスピース矯正(インビザライン・コンプリヘンシブ)を中心とした設計を行っています。
治療品質への取り組み:
当院では、矯正治療を受けられた患者様へのアンケートを継続的に実施し、結果を診療体制や説明方法の改善に活かしています。
・院内アンケートの公開ページ ▶
・アンケート結果の院内報告 ▶
本記事の信頼性:おおよそ85%
・CT(コーンビームCT)が矯正治療において歯根や骨の評価に有用であること、
・強い矯正力や長期の負荷が歯根吸収のリスク要因となりうること、
・固定式装置とマウスピース装置で力のかかり方や組織変化が異なるとする報告があること、
これらは国内外の矯正歯科分野の研究報告に基づいて記載しています。
一方で、個々の症例差が大きい領域でもあるため、「絶対にこうなる」と断定しない形で記載しています。
