インビザラインによってワイヤー矯正では難しかった開咬のケースが可能になりました。
開咬(オープンバイト)とは

見た目のためだけの無理な移動は、行いません。
歯を動かせる範囲は、その方の骨の形と厚みで決まっています。この範囲を超えて動かすと、歯の根が骨からはみ出したり、歯ぐきが下がったり、歯を支える骨が痩せることがあります。並んで見えても、支えを失った歯は長くは使えません。
当院は、CTで骨と歯根の位置を立体で確かめ、動かせる範囲(セーフティーゾーン)の中だけで設計します。前歯を並べるために範囲を超える必要があるなら、その設計は採用しません。
見た目は、噛み合わせと機能が整った結果としてついてくるものと考えています。この順番を、逆にしません。
CTを設計に重ねられるのは、対象パッケージだけです。
骨と歯根を立体で撮り、その情報を設計画面に重ねて、一本ずつ動かし方を決める。計画とずれたら、組み直して合わせ直す。
- 骨と歯根を立体で撮る(CT)
- 設計画面にCTを重ね、一本ずつの移動量と角度を数値で決める
- 計画とずれたら、組み直して合わせ直す(リファインメント)
インビザラインには、対象範囲・期間・追加アライナーの回数が異なる複数のパッケージがあります。CTを設計画面に重ねる機能は、コンプリヘンシブなど一部のパッケージに限られ、Lite・Moderate・Express は対象外です。組み直しも、コンプリヘンシブは期間内なら回数の制限がありませんが、限定パッケージは回数と期間が決められています。
費用について。
当院の矯正費用がこの水準になる理由を書いておきます。
- 大人・中高生の矯正は、コンプリヘンシブのみで行っています
- CTを撮り、その情報を設計に重ねて、一本ずつ数値で決めます
- 計画とずれたら、期間内は回数の制限なく組み直します
- 保定まで含めて経過を見ます
費用は、この工程と、使うパッケージから決まっています。装置の見た目は似ていても、設計の段階で確かめられる情報と、途中で組み直せる範囲が違います。治療の結果は、歯や骨の状態によって一人ひとり違い、痛みや違和感、治療期間の延長などが生じることがあります。(自由診療・保険適用外。費用は料金ページに掲載しています)
「奥歯は何mmまで前に動かせますか」— 数値の上限より、CTで見る「ゴール」の話 ▶動かせる範囲は一律の数字では決まらず、その方の骨と歯根で決まります。実際の診断の考え方を、この記事で具体的にご説明しています。
開咬とは、奥歯を噛み合わせたときに前歯が噛み合わず、上下の歯の間に隙間が空いてしまう状態です。前歯で食べ物を噛み切れない、発音がしづらい、口が閉じにくいなどの症状を伴うことがあります。
見た目の問題だけでなく、噛み合わせの機能にも影響するため、矯正治療の中でも比較的設計が難しい症状の一つとされています。
| 主訴 | |
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| 診断 | 開咬 |
| 開始年齢 | 7才 |
| 矯正装置 | 拡大床、リンガルアーチ |
| 抜歯部位 | 親知らず(予定) |
| 歯を動かしている期間 | 1年6か月 |
| 総費用 | 検証料+前期基本料金¥210,000+管理料×来院回数 |
| コメント | 通常は開咬のケースは難しいのですが、このケースはたまたま前期治療だけで直りました。 |
| 矯正にはリスク・副作用があります▶ | |
| 主訴 | |
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| 診断 | 開咬、下顎前歯欠如 |
| 開始年齢 | 10才 |
| 矯正装置 | マルチブラケット装置、パラタルバー、リンガルアーチ |
| 抜歯部位 | 上の4と左下の7(左下1と右下の8は先天欠如) |
| 歯を動かしている期間 | 3年8か月 |
| 総費用 | 検証料+後期基本料金¥456,000+管理料×来院回数 |
| コメント | 抜歯が必要なケースなので、もう少し後から開始しても良かったです。奥歯もキレイに咬んでいます。 |
| 矯正にはリスク・副作用があります▶ | |
| 主訴 | 歯並び |
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| 診断 | 開咬+叢生 |
| 開始年齢 | 11才 |
| 矯正装置 | マルチブラケット装置、リンガルアーチ |
| 抜歯部位 | 親知らず |
| 歯を動かしている期間 | 2年8か月 |
| 総費用 | 検証料+後期基本料金¥456,000+管理料×来院回数 |
| コメント | 通常の矯正を行った後、しばらく経過してから親知らずを抜歯しています。 |
| 矯正にはリスク・副作用があります▶ | |
当院の治療例はこちらからご覧いただけます。
開咬の主な原因
開咬の原因は、歯や顎の問題だけでなく、習慣・呼吸・骨格など複数の要因が関係していると考えられています。
1. 舌の癖(舌突出癖・低位舌)
無意識に舌を前歯に押し当てる癖や、舌が常に低い位置にある状態(低位舌)があると、上下の前歯の間に舌が入り込み、歯の位置がずれていく場合があります。飲み込むとき・話すとき・安静時などに、舌が前歯を押す癖がある方に見られます。
2. 口呼吸
口呼吸の習慣があると、口を閉じる筋肉が弱くなり、舌の位置も低くなりがちです。その結果、前歯に持続的な力がかかり、開咬につながることがあります。鼻炎・アデノイド肥大・アレルギーなどで鼻呼吸が難しい場合にも見られます。
3. 指しゃぶり・おしゃぶりの長期化
お子さまの指しゃぶりやおしゃぶりが3〜4歳以降も続くと、前歯が外側に押し出され、上下の前歯の間に隙間ができることがあります。
4. 骨格的な要因
顎の成長バランスや、上下の顎の位置関係による骨格性の開咬もあります。骨格に起因する場合は、歯だけを動かしても根本的な改善が難しく、診断には精密検査(CT・セファロ分析)が欠かせません。
大人の開咬治療について
大人の開咬は、成長期と違って顎の発育を利用できないため、治療設計が難しい症例の一つです。骨格性か歯槽性か、原因が何かによって、適切な治療方針が変わります。
マウスピース矯正(インビザライン)の適応
インビザラインによるマウスピース矯正は、歯槽性の開咬(歯の位置のずれによる開咬)に対して有効な選択肢となる場合があります。マウスピースが奥歯を覆うため、奥歯の高さをコントロールしながら前歯を動かしていけることが利点です。
ただし、骨格性の強いケースや、開咬の程度が大きいケースでは、外科的なアプローチが必要になることもあります。診断時に「インビザラインだけで対応できるかどうか」を慎重に判断します。
治療と並行して取り組むべきこと
開咬は習慣が原因で起こることが多いため、装置で歯を動かすだけでは後戻りしやすい症状です。舌癖や口呼吸の改善(MFT:口腔筋機能療法)を並行して行うことで、治療結果の安定につながります。
開咬は後戻りしやすい症状です
開咬の治療で大切なのは、治療後の保定(リテーナーによる維持)と、原因となった習慣の改善です。
舌の位置や呼吸の癖を残したままだと、せっかく整えた歯並びが再び開いてしまう可能性があります。当院では治療と並行して、舌の正しい位置や鼻呼吸への切り替えについてもお伝えしています。
治療後の保定期間も、医院と二人三脚で取り組んでいくことが、安定した噛み合わせを保つコツです。
関連する症状との違い
噛み合わせの異常にはいくつか種類があり、開咬と間違われやすいものもあります。
| 症状 | 特徴 |
|---|---|
| 開咬 | 奥歯を噛み合わせたときに前歯が噛み合わない |
| 過蓋咬合 | 上の前歯が下の前歯を深く覆ってしまう(開咬の逆) |
| 出っ歯 | 上の前歯が前方に出ている。開咬を伴うこともある |
| 受け口 | 下の前歯が上の前歯より前に出ている。前歯で噛めない場合がある |
正確な診断には、CT撮影やセファロ分析を含む精密検査が必要です。気になる症状がある方は、まずはご相談ください。
治療費用の詳細はこちら
料金ページを見るよくある質問
Q開咬(前歯が噛み合わない)はインビザラインで治せますか?▼
Q開咬の原因は何ですか?▼
Q開咬の矯正期間はどのくらいですか?▼
当院は、インビザライン以外のマウスピース矯正装置は使用していません▶
当院のインビザラインは、自由診療で用いる未承認医療機器です。医療広告ガイドラインに基づく表示は自由診療で用いる未承認医療機器についてをご覧ください。





