矯正は必要ですか?

「うちの子は矯正が必要ですか?」

定期検診でよくいただくご質問のひとつです。そして、簡単には答えにくい質問でもあります。歯並びを見ただけで「必要です」「必要ありません」と決めるのではなく、お子さまの成長や噛み合わせ、ご本人やご家族のお考えまで含めて考えたいからです。

ここでは、当院がこのご質問にどう向き合っているかをお伝えします。

Line instagram X
目次

歯並びのご相談はお気軽に

LINEで無料相談

「必要ですか?」には、二つの意味があります

ひとつは、歯科医師から見た必要性です。歯並びや噛み合わせ、あごの成長、歯の根や骨の状態を確認し、これから先、噛む機能や歯への負担にどのような影響がありそうかを考えます。

もうひとつは、ご本人やご家族から見た必要性です。今の歯並びをどの程度気にしているのか。期間や費用を含めて、今、治療を受けたいと考えているのか。これは歯科医師だけで決めることではありません。

歯科医師の見立てだけで「必要です」と言い切ることも、ご本人が気にしていないから「必要ありません」と決めることも、当院ではしていません。両方を並べて考えます。

多くの歯並びは、一般的な病気とは少し性質が違います

歯並びや噛み合わせの問題の多くは、むし歯や感染症のように「今すぐ治療しなければならない病気」とは異なります。矯正治療の多くが公的医療保険の対象ではなく自由診療で行われているのも、こうした事情と関係しています。ですから、矯正を受けなかったからといって、ご本人やご家族が何かを怠ったということにはなりません。

一方で、今すぐ困っていなくても、噛み合わせによって一部の歯に負担がかかったり、将来の歯の健康や噛む機能に関係したりすることはあります。その見通しをお伝えするのが歯科医師の役割で、そのうえで治療をするかどうかを決めるのはご本人やご家族です。

なお、あごの骨のずれが大きく外科手術を伴う場合や、特定の病気に関係する場合など、公的医療保険の対象となる矯正治療もあります。

検査の前に、治療の内容を決めすぎない理由

見えている歯並びだけでは分からないことがあります。歯の根の長さや向き、歯を支えている骨の状態、あごの骨格的なバランス、これからの成長の見通し。こうしたことは、レントゲンやCTなどの資料をそろえて初めて分かる部分があります。

そのため当院では、十分な検査をしていない段階で「この方法で治せます」「この装置なら大丈夫です」と治療内容を先に決めることはしていません。まず状態を確認し、その結果をもとにどのような選択肢があるのかをご説明する。この順番を守っています。

検査には費用がかかります。また、検査の結果として「今は歯を動かさない方がよい」「もう少し成長を見た方がよい」とお伝えすることもあります。そのうえで、治療を選ぶかどうかをご家族に決めていただきます。

検査を受けることと、治療を始めることは別です

矯正の検査を受けたからといって、治療を始めなければならないわけではありません。検査をして「今は治療を始めず、成長を見ましょう」となることもありますし、治療方法や期間、費用をご説明したうえで「今回は見送ります」と判断されることもあります。それも一つの選択です。

まず今の状態を知ること。治療をするかどうかは、そのあとで考えていただいて構いません。

定期検診では、歯並びと噛み合わせも見ています

小児歯科の定期検診では、むし歯だけでなく、歯の生え替わり、歯並び、噛み合わせ、あごの成長についても確認しています。生え替わりの途中で気になる変化があれば、その時点でお話しします。矯正の検査を一度受けておいた方がよいと考えられる場合には、ご家族にご相談します。

ただし、検査を受けるかどうか、治療を始めるかどうかは、ご本人やご家族のお考えを大切にしています。

一度見送ったあと、毎回おすすめしない理由

矯正治療は、ご本人だけでなく、ご家族の生活や費用にも関わる選択です。そのため、一度ご説明し、その時点で検査や治療をご希望されなかった場合、定期検診のたびに同じお話を繰り返すことはしていません。何度も同じ治療をおすすめすることが、ご家族の負担になることもあると考えているからです。

もちろん、その後に生え替わりや噛み合わせが変化した場合には、改めてお話しします。「以前は見送ったけれど、やはり気になってきました」とあとからご相談いただくことも珍しくありません。そのときは、その時点の状態を確認し、一緒に考えていきます。

早く始めればよい、というわけでもありません

「早く始めた方がよいのでしょうか」と聞かれることがあります。しかし、早ければ早いほどよいわけではありません。成長期だからこそ対応しやすい噛み合わせがある一方で、急がず経過を見た方がよい場合もあります。

大切なのは年齢だけではなく、どの歯が生えているのか、噛み合わせがどうなっているのか、あごがどう成長しているのか、今この時期に治療する意味があるのか。それらを確認したうえで考えます。当院では、年齢だけを基準に一律に治療開始を決めることはしていません。

目標によって、矯正の設計は変わります

矯正治療を家のリフォームにたとえることがあります。「長く快適に暮らせるよう全体を整えたい」方と、「気になる部分を中心に見直したい」方では、必要な計画が違います。

リフォームのイメージ2

矯正も同じです。どのような噛み合わせを目指すのか、どこまで整えるのか、どのくらいの期間をかけるのか。目標によって設計は変わります。当院では、まず資料をそろえて分析し、噛む機能や長期的な安定も考えながら治療の道筋をご説明しています。見た目だけを短期間で変えることより、歯の根や骨、噛み合わせまで含めて無理のない設計を考えることを大切にしています。

「第一期だけお願いします」が難しいこともあります

小児矯正では、成長期に行う第一期治療と、その後に永久歯を整える第二期治療に分けて考えることがあります。ただし、すべてのケースで第一期だけを行えばよいわけではありません。難しい噛み合わせでは、途中で止めることで、かえって噛みにくくなったり、一時的にバランスが崩れたりする可能性があります。反対に、第一期を行わず、成長を見ながら待つ方がよい場合もあります。

「今できるところだけ治療する」のではなく、「最終的にどのような噛み合わせを目指すのか」を考えてから、第一期治療を行う意味があるかどうかを判断します。

親知らずについても、考え方は同じです

「何歳になったら抜く」という一つの正解はありません。レントゲンで位置や向きを確認し、あごの成長や他の歯との関係を見ながら考えます。まだ歯ぐきの中にある段階で抜歯を検討することもあれば、すぐには抜かず経過を見ることもあり、時期については歯科医師によって考え方が異なることもあります。

当院では、「今すぐ抜くか抜かないか」だけでなく、その親知らずが将来どのような影響を与える可能性があるのか、いつどのように対応するのが適切なのかまで含めて考えます。急いで抜くことがいつも正しいわけではありませんし、何も確認せずそのままにしてよいとも限りません。大切なのは、位置や向きを確認し、その後の方針を決めておくことです。

迷っているときは、まず知るところから

矯正をするかどうかは、その場ですぐ決めなくて大丈夫です。ただ、「本当に必要なのか」を考えるためには、今の状態を知る必要があります。検査をしたうえで「今はまだ治療しない」と決めることもできますし、以前は見送ったけれど成長してから改めて相談することもできます。

歯並びが気になったとき、以前に矯正の話を聞いたけれどまだ迷っているとき、遠慮なくお尋ねください。お話しするだけで終わる日があっても、それで構いません。

私たちは、矯正治療を始めること自体を目的にはしていません。まず現在の状態を知り、そのお子さまに今どのような選択肢があるのかを考える。そして、治療をするかどうかはご本人やご家族に決めていただく。それが、当院の矯正治療に対する基本的な考え方です。


当院のインビザライン症例は2018年、公式ギャラリーに掲載されました。
掲載症例はこちら ▶

掲載ページのスクリーンショット

インビザライン・ファカルティは、アライン社が講師活動を行う歯科医に付与する称号です。必要に応じて外部講師と連携し、設計の妥当性を検証しています。

あわせてお読みください

早く始めたほうがよいかどうかは、噛み合わせのタイプで違います ― 早期治療をエビデンスから考える

経過観察だけで整った例 ― 予防矯正は本当に必要?

小児矯正はいつ終わるのか ― 当院が「完成」と呼ぶ状態

歯並び・矯正のご相談はお気軽に

こむら小児歯科・矯正歯科|豊中(土日診療あり・完全予約制)

Align Global Gallery 公式症例ギャラリー
院長 小村 隆志
2012年からのインビザライン治療経験
Align Global Gallery に公式掲載
治療計画はファカルティ(指導歯科医)・日本矯正歯科学会認定医の監修

LINE相談は24時間受付|お電話は平日18時・土曜17時まで

当院は、インビザライン以外のマウスピース矯正装置は使用していません▶

当院のインビザラインは、自由診療で用いる未承認医療機器です。医療広告ガイドラインに基づく表示は自由診療で用いる未承認医療機器についてをご覧ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次