「本来の歯並び」へ導くという考え方

「本来の歯並び」へ導くという考え方

この記事では、私が矯正治療と向き合う上で大切にしている「治療哲学」についてお伝えします。
科学的な診断と、身体がもともと持っている調和への理解。その両方を大切にしている理由をまとめました。

こむら矯正歯科では、装置の種類や流行的な審美基準に左右されず、
その方が本来持っている“自然な位置”へ静かに導く矯正治療を大切にしています。

私は、人の身体は偶然の寄せ集めではなく、
それぞれに意味のある精緻なバランスで成り立っていると考えています。
顔立ち、骨格、歯の形、噛み合わせの癖——それらすべてが、その方だけに備わった理由(個性)です。

目次

私が考える「本来の歯並び」とは

私は、人間は単なるパーツの集合ではなく、
生命として調和が取れるように設計された存在だと考えています。

矯正治療とは、こうした本来の調和を見出し、
歯や骨格が“その方にとって自然に機能する位置”へ戻していくことだと考えています。

画一的な理想を目指さない理由

一般には「理想的な横顔」「美しいEライン」など、画一的な基準が語られます。
しかし、それらは全員に当てはまるものではありません。

むしろ、型にはめようとすることで呼吸のしづらさや噛みにくさを招き、
身体が本来持っている調和から離れてしまうことがあります。

矯正治療とは、外見を型にはめる作業ではありません。
私が目指すのは、
その方の身体が最も自然に働き、将来にわたって安定する噛み合わせです。

そのために、以下を徹底しています。
・成長期ではセファロ(頭部X線)による骨格分析
・成人ではCTによる三次元診断
・科学的根拠に基づいた安全域(Biological width)の確認

「本来の歯並び」を見極める治療設計

矯正治療の中心は、装置の種類ではなく診断と設計です。

どの方向へ動かし、どの範囲は動かしてはいけないのか。
その判断を誤ると、どれほど優れた装置を使っても結果は安定しません。

私は設計において、次の点を重視しています。

  • 骨格が自然に受け入れる位置であるか
  • 成長の力が適切に働く流れにあるか
  • 舌・唇・頬の動きと無理なく調和するか
  • 呼吸・姿勢・生活リズムに負担をかけないか

これらを満たすとき、
その方が本来持っている可能性へ自然に近づいていくと感じています。

「生命」と「科学」──その両方を尊重する治療

私は、生命が持つ本来の調和と、科学的分析の両方を尊重しています。

生命の側面が「本来こうあるべき」という方向性を示し、
科学の側面が「安全で確実な道筋」を示す。
この二つがそろって初めて、無理のない矯正治療が成立すると考えています。

まとめ ― 個性を壊さず、本来の自然へ導く矯正治療

矯正治療とは、歯並びを「作り変える」のではなく、
その方の身体にすでに備わっている本来の調和へ導くことだと考えています。

顔立ち、骨格、歯並びにはその方にふさわしい意味があり、
それらを壊さず、未来の健康と自然な調和を中心に据えることこそ、
当院がもっとも大切にしている矯正治療のあり方です。

矯正治療を通して、誰かと同じ形を目指す必要はありません。 どうか、ご自身が持っている本来の魅力や個性を大切にしてください。 その自然な調和こそが、最も健康で長く安定する歯並びにつながると私たちは考えています。
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こむら矯正歯科
CT診断・セファロ分析による根拠ある設計をもとに、ワイヤーを使わない矯正治療を提供しています。 「Delicate. Natural.」の理念のもと、健康的で自然な歯並びを大切にしています。 ▶ 公式サイトはこちら
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