ワイヤー矯正とインビザラインは「同じ矯正」ではありません
どちらも「歯を動かす治療」であることは同じです。
しかし、歯をどう動かすか、何を基準に設計するかは、まったく異なります。
特にティーン矯正では、
成長途中の体にどんな力を与えるかが、将来に大きく影響します。
目次
まず結論:違いは「装置」ではなく「設計思想」
ワイヤー矯正とインビザラインの違いは、
見た目や装着感だけではありません。
本質的な違い
- ワイヤー矯正:力をかけながら調整していく治療
- インビザライン:最初に設計し、設計通りに導く治療
この違いは、成長期の安全性に直結します。
ワイヤー矯正の特徴(ティーンで起きやすいこと)
ワイヤー矯正では、
歯にブラケットを付け、ワイヤーを曲げながら力を加えます。
この方法では、
- ワイヤーと歯の間に「遊び」が生じる
- 狙った通りに歯が動いているか分かりにくい
- 力が強くなりやすい
成長期では、
「強い力+成長変化」が重なることで、
歯や歯根に負担がかかりやすくなります。
インビザラインの特徴(ティーンとの相性)
インビザラインは、
1枚ごとに0.1mm単位で設計されたマウスピースで歯を動かします。
この構造により、
- 弱い力でゆっくり動かせる
- 歯の動きが予測しやすい
- ズレが起きたらすぐ分かる
ティーン矯正では、
「成長を邪魔しない力」を使える点が大きな利点です。
「デジタル=自動」ではないという誤解
よくある誤解として、
「インビザラインはAIが勝手に治してくれる」という考えがあります。
実際には、
- 設計の原型は人が作る
- 歯科医が1歯ずつ動きを修正する
- 成長や経過を見て再設計する
つまり、
インビザラインは“設計者の力量が結果に直結する治療”です。
ティーン矯正で重要なのは「戻れる余地」
成長期では、
予想外の変化が起こること自体は珍しくありません。
重要なのは、
- ズレに早く気づけるか
- 設計を戻せる余地があるか
インビザラインは、
再設計(リファインメント)を前提に作られたシステムです。
そのため当院では、
ティーン矯正においてもインビザライン・コンプリヘンシブのみを使用しています。
まとめ|ティーン矯正では「力の質」が未来を決める
ワイヤー矯正とインビザラインは、
同じ「矯正」でも考え方がまったく違います。
当院が重視しているのは、
成長を壊さないこと、将来に問題を残さないこと。
そのため、
弱い力・正確な設計・再設計できる余地を持つインビザラインを選択しています。
※治療法の選択は症例・成長段階により異なります。