前歯が乱れてきた?その原因は「親知らず」にあることがあります
成長が終わった年齢でも起こる変化
「最近、前歯が少しずつ重なってきた気がする」
「下の前歯の傾きが増えたように感じる」
このような変化は、成長が終わった年齢でも起こることがあります。AAO(米国矯正歯科学会)も、年齢とともに歯は自然に動き、下の前歯が混み合うことがあると説明しています。
そのうえで、原因の一つとして、親知らず(第三大臼歯)の位置や生え方が関与することがある、という視点もあります。
歯並びの変化は、親知らずだけで説明できるケースばかりではありません。加齢による自然な移動、咬み合わせ、歯周組織の状態、保定の状態など、複数の要因が重なって起こります。
(参考:AAO「年齢とともに起こる歯並びの変化」)
なぜ親知らずが前歯の配列に影響を与えるのか
親知らずが歯並びに関与しうるポイント
1. スペース不足と“後方の渋滞”
親知らずは奥の限られたスペースに関わる歯です。生える方向や角度によっては、奥歯の周囲に“渋滞”が起こり、歯列全体のバランスに影響が出ることがあります。
2. 力が前方へ伝わることがある
奥歯側で生じた負荷や接触は、歯列全体の中で“前方へ”影響として現れることがあります。特に下の前歯は細かな変化が見た目に出やすい部位です。
3. ただし「親知らず=原因」とは限らない
前歯の混み合いは、年齢による自然な移動でも起こります。親知らずは“関与することがある要因の一つ”として捉え、診断で切り分けることが重要です。
院長自身の口腔内を例に解説します
以下は、院長自身の口腔内写真です。横から見ると、親知らずまで整っているように見えます。

しかし別角度から確認すると、左側の親知らずが骨の限界に近い位置にあり、後方に逃げ場が少ない状態でした。
このような条件では、奥歯側で生じた負荷が歯列全体に影響し、前歯部に軽度の変化として現れることがあります。

18歳以降に乱れが気になりやすい理由
大学生前後の年齢は、生活習慣の変化や歯周組織の状態の変化に加え、奥歯側(親知らずを含む)の条件が表面化しやすい時期です。
ただし、前歯の混み合いは“年齢とともに自然に起こりうる変化”でもあります。原因を親知らずに決め打ちせず、診断で切り分けます。
(参考:AAO「年齢とともに起こる歯並びの変化」)
以下の動画は、力の伝わり方を視覚的に理解しやすい内容です。
前歯が乱れてきた?その原因は「親知らず」にあることがあります。 親知らずの影響を見る▶
親知らずの管理は、歯列の安定に直結します
親知らずが痛くなくても、歯列全体に影響する条件になっている場合があります。AAOの説明でも、親知らずが混み合いや不正咬合に関係するケースがある、とされています。
こむら矯正歯科では、生える方向・角度・周囲の骨の厚みをCTで評価し、必要に応じて抜歯の時期を判断します。
当院の取り組みと実績
当院のインビザライン治療の症例は、2018年に公式症例サイト
Align Global Gallery
に掲載されました。

当院では、院長が作成した治療計画を第三者の視点で点検する体制を取り、診断と設計の精度を高めています。
2022年:プラチナステータス/2023年:プラチナエリートステータスを取得しました。

まとめ
- 前歯の混み合いは、年齢とともに起こりうる変化です(自然な移動)
- そのうえで、親知らずの位置や生え方が関与することがあります
- 痛みがなくても、条件として問題になっている場合があります
- CTによる評価で「関与しているか」を切り分けます
- 必要に応じた抜歯の時期判断が、歯列の長期安定につながります