「インビザラインでは治らない」は本当か — AAOの国際基準と、当院の数値設計

日本では「インビザラインでは治らない」と言われることがありますが、これは国際的な矯正歯科の認識とは異なります。

アメリカ矯正歯科学会(AAO)の公式サイトでは、Aligners(マウスピース型矯正装置)は、Braces(ワイヤー矯正)と並列の選択肢として紹介されています。AAOは100年以上の歴史を持つ世界最大規模の矯正歯科専門団体であり、その提言は国際的な臨床指針のひとつとされています。

AAO公式サイトによる矯正装置の紹介

日本の矯正歯科はワイヤー矯正を中心に発展し、精緻な手技と調整技術を積み重ねてきた歴史があります。そのため、インビザラインへの認識のギャップが残っているのが現状です。インビザライン治療には、従来の臨床経験に加え、三次元データを基盤とした「生体力学的設計(バイオメカニクス)」という異なる思考体系が求められます。当院では歯の移動量を事前に数値で設計し、骨や歯根が無理なく適応できる範囲(セーフティーゾーン)に収まっているかを確認しながら治療を進めます。

従来のワイヤー矯正と、三次元データの数値設計を基盤とするインビザラインの設計思想の違い

ワイヤー矯正は術者がその場でワイヤーを曲げながら力を調整する、長い歴史のある治療法です。一方インビザラインは、移動距離や角度を数値で設計し、その通りに再現します。同じ「矯正」でも、設計思想も求められる技術も異なります。

ワイヤー矯正装置
インビザラインのアライナー断面

当院ではCT(CBCT)で骨や歯根の位置を三次元で確認し、AIシミュレーションも活用しながら、無理のない範囲で歯を動かす設計を行います。

CT診断・CBCT画像
スマイルビュー(AIシミュレーション)
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次