マウスピース型矯正装置(アライナー)は、決められた日数で次の装置に交換していきます。けれども、次の予約までに装置が足りなくなりそうなときや、交換の日をうっかり過ぎてしまったときに、「同じアライナーを長く使ってもよいのか」と心配になる方は少なくありません。この記事では、アライナーを予定より長く使った場合に何が起こるのか、そのとき何に気をつければよいのかを、一般的な範囲でお伝えします。
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LINEで無料相談長く使うこと自体で、歯が悪くなるわけではありません
アライナーは、1枚ごとに歯を少しだけ動かすように作られています。予定の日数を過ぎても同じ装置を着けていると、歯はその装置の形のところで止まったままになります。つまり、歯が後ろへ戻ったり、傷んだりする方向には働きにくいのです。
この点で、「長く使いすぎる」ことは「使わない時間が長い」ことよりも、歯への影響は小さいと考えられています。装置を着けない時間が長くなると、歯が元の位置へ戻ろうとして計画が止まります。くわしくはアライナーの装着時間が足りないと、治療は止まりますをご覧ください。
ただし、治療の進みはそのぶん遅れます
長く使っても歯が悪くなるわけではない、と聞くと安心されるかもしれません。けれども、1枚を長く使えば、そのぶん次の装置に進む日が後ろへずれます。たとえば、1枚を予定より1週間長く使えば、全体の終わりも1週間遅くなります。これを何枚も続けると、終わりの時期がじわじわと延びていきます。
治療の期間が計画より延びる理由には、ほかにもいくつかあります。矯正治療の期間は、計画より延びることがありますで、まとめて説明しています。
同じアライナーを長く使うときに、気をつけたいこと
1枚を長く使うときは、装置そのものの状態にも目を向けてください。アライナーは薄いプラスチックでできているため、使う期間が長くなるほど次のような変化が起こりやすくなります。
- かんだときの力で、少しずつゆがんだりゆるんだりすることがあります。
- 飲み物の色などで、白くくもったり、黄ばんだりすることがあります。
- においや汚れがつきやすくなります。毎日のお手入れがいつも以上に大切です。
- ひびが入ったり、縁が欠けたりしたら、そのまま使い続けないでください。
装置がゆるんできたと感じたら、まだ歯が動ききっていないのではなく、装置の形が変わってきた可能性もあります。浮いている、合わないと感じるときの見方は、アライナーが浮く・ぴったり合わないときに書いています。
次の予約までに装置が足りなくなりそうなとき
よくあるのが、「手元の装置を予定どおり交換すると、次の予約の前に使い切ってしまう」という場面です。このとき、装置がなくなったからといって、何も着けない期間を作ることは避けたいところです。着けない時間が続くと、動かした歯が戻りはじめ、次の装置が合わなくなることがあります。
対応の仕方は大きく2つです。ひとつは、手元の最後の装置を次の予約まで長く使い続けること。もうひとつは、予約の日を早めること。どちらがよいかは、残っている枚数や予約までの日数によって変わります。自分で決める前に、まずクリニックへご相談ください。当院へは、LINEで「だいたい何日、長く使ったか(使いそうか)」をお知らせください。通院の間隔が開きすぎると何が起こるかは、通院間隔があきすぎると、計画は崩れますでくわしく説明しています。
逆に、早めに次へ進むのはおすすめできません
遅れを取り戻そうとして、交換の間隔を縮めて先へ進みたくなることがあります。けれども、歯の根のまわりの骨は、ゆっくり時間をかけて作り変わっていきます。装置の形だけ先に進んでも、骨や歯の根がついてこないと、装置が浮いたり、歯に無理な力がかかったりすることがあります。
長く使ってしまった分は、焦って縮めるのではなく、計画そのものを見直すことで整えていきます。装置の順番や間隔を変えるかどうかは、お口の中を見てから決めることになります。ご自身の判断で早送りはせず、ご相談ください。
まとめ:長く使うことより、着けない時間を作らないことが大切です
アライナーを予定より長く使ってしまっても、歯そのものが悪くなる心配は大きくありません。いっぽうで、治療の終わりはそのぶん遅れ、装置の傷みや汚れには注意が必要になります。装置が足りなくなりそうなときは、何も着けない期間を作らず、長く使い続けるか予約を早めるかを、クリニックと相談して決めるのが安心です。
交換の間隔やお手入れのこと、予約の時期のことなど、気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。



